サイクル理論のライトトランスレーションとレフトトランスレーションとは?

ここでは、初心者向けにFXの用語を解説し、活用法についても記載します。この記事では、FXの取引において重要な「サイクル理論」について解説します。

サイクル理論とは

サイクル理論のライトトランスレーションとレフトトランスレーションとは?1

「サイクル理論」とは、安値から安値までを一つのサイクルとしてとらえる理論です。

「サイクル」とは、FXの価格の上昇から下降までの周期のことです。FXの価格相場は、上昇と下降を繰り返すことにより形成されることから、サイクルを分析して投機することが非常に重要になります。

そのため、「サイクルを制する者はFXを制する」と言っても過言ではありません。

サイクル理論の種類

サイクル理論は、基本周期の違いによって7つの種類があり、それぞれ名称が異なります。

ここでは重要な3つのサイクルの名称と基本周期についてご紹介します。

プライマリーサイクル

英語の”primary”は直訳すると「主要」という意味です。

18~30週を基本周期として形成されます。

メジャーサイクル

20~35日を基本周期として形成されます。

4H(アルファ)サイクル

5~8日を基本周期として形成されます。

サイクル理論の活用

相場は一定の周期で天井や底をつけます。過去のタイミングを予測できるサイクル理論は、中・長期取引のスイングトレード時のエントリー(取引開始)やエグジット(決済)に多く活用されています。

サイクル理論の活用には、「ライトトランスレーション」「レフトトランスレーション」という「いつ天井をつけるのか?」というタイミングを見極めるという手法があります。

次に解説します。

サイクル理論の注意点

大きいサイクルから分析する

サイクル理論を知り、サイクルから投機を判断する際に注意すべきことがあります。

それは、サイクルを分析する際、大きなサイクルから分析するという点です。

FXでは、大きいサイクルが小さいサイクルを呑み込むようになっているため、トランスレーションを正確に判断できなくなる恐れがあります。

サイクルの中のサイクル

1つのサイクルの中には、周期の短い2つ以上のサイクルが存在します。

先に解説したサイクル理論からサイクルを分析するケースを考えてみましょう。

例えば、プライマリーサイクル1つに対し、メジャーサイクルが1つしかないと考えるのは誤りです。

1つのサイクルから複数のサイクルを抽出し、分析を行います。

トランスレーション

サイクル理論のライトトランスレーションとレフトトランスレーションとは?2

英語の”transration”を直訳すると、「翻訳、解釈」となります。

FXでは、サイクルが形成する一周期の形を意味します。FXでは、その周期となるトランスレーションを見て、「買い」か「売り」か判断し、取引で利益をあげることが目的です。

トランスレーションには「ライトトランスレーション」と「レフトトランスレーション」の2種類があり、トランスレーションは「ローソク足」の本数から判断できます。

専門用語が一気に出てきてわかりにくいかもしれませんが、一つずつ解説します。

ライトトランスレーション

ライトトランスレーションとは、サイクルの開始地点よりも、終了地点の価格が高い状態のことです。

この状態の時、サイクルの終了地点では価格が高くなっているため、買いの優位性が高いといえます。

したがって、買いで攻めるほうが望ましいと考えられます。

ローソク足の本数が16~26本以上で推移して高値をつけた場合、ライトトランスレーションになる可能性が高くなります。

レフトトランスレーション

レフトトランスレーションとは、サイクルの開始地点よりも、終了地点の価格が高い低い状態のことです。

この状態の時、サイクルの終了地点では価格が安くなっているため、売りの優位性が高いといえます。

したがって、売りに転じることが望ましいと考えられます。

ローソク足が14~24本以下で推移して高値をつけた場合、レフトトランスレーションになる可能性が高くなります。

ローソク足

ローソク足とは、FXで最もよく使われるチャートであり、始値、高値、安値、終値の4つの値の値動きを、時系列に沿って表示したものです。

ローソクに似た形を示すことから、このような名称で呼ばれます。

4つの値について、次に簡単に解説します。よく目にする折れ線グラフのようなチャートは「ライン」と呼び、終値を線で結んだチャートです。

ローソク足は詳細に解説するとかなり複雑なため、ここでは省略します。

始値

1日や1週間など、ある一定の期間の開始時についた値段のことです。

高値

その期間の中で最も高い値段のことです。「トップ」ともいいます。

安値

その期間の中で最も安い値段のことです。「ボトム」ともいいます。

終値

終了時についた値段のことです。市場の最終的な値段となるため、4つの値の中で最も重要視されます。

まとめ

この記事では、サイクル理論と、サイクルの形を分析するトランスレーションについてご説明しました。

おそらくトランスレーションについてどのようなものかお分かりいただけたかと思いますが、FXの価格はとても早いスピードで変化するため、投機を判断するスピードが要求されます。

初心者の方は、トランスレーションの意味が分かってもうまく活用できず、投機のチャンスを逃してしまうかもしれません。

FXで利益をあげたいなら

今回ご紹介したサイクル理論は、あくまでも市場の相場の状況を把握するための方法であり、サイクル理論だけを用いて取引サイクルするのはリスクが大きいといえます。

実際の取引(トレード)では、ダウ理論やエリオット波動を始めとする周期分析理論等から総合的に判断して投機が行われます。初心者の方が継続して利益をあげることができるようになるには、やはり経験値を積む必要があります。

FXを新たに始めた方の99%が、「お金を稼ぎたいから」という理由によるものだと思います。

もちろん中には、価格の変動をゲーム的にとらえて楽しんでいる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、やはり自分で勉強して取引し、利益を得たいですよね。何事も新しいことを始めるには勉強が必要です。

そして、受験勉強で塾に通われた方はご存じの通り、勉強するなら先生がいれば圧倒的に学習効率が良くなります。

ここに書いていること以外にも、ローソク足のチャート分析はかなり複雑であり、多くの情報の中から必要なものを見分け、大きな利益を得るには、その道のプロから学ぶのが近道と言えるでしょう。

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