今回のブログ記事のテーマは、「デイトレードで勝てるか」です。
一般的にデイトレードとはその名のとおり「その日にエントリーしたものは、その日に決済する(=数時間程度の取引)」というスタイルを指します。
会社のスキマ時間などでもトレードが可能なためFXの中では一番人気のあるスタイルです。
このブログ記事では、デイトレードで使う「時間足」や「トレード頻度(取引回数)」、「初心者に向いている?」「勝てない理由」などを解説します。
デイトレードとは?
デイトレード(day trade)とは、1日の中で取引を完結させる取引手法です。
1日の中での値動きを利用して利益を狙い、その日のうちに売却するトレード方法のことを指します。
デイトレードはポジション(所有している通貨)の保有時間が数分~数時間となっており、FXにおけるトレードスタイルの中では、比較的短い期間で取引を完了させる取引方法です。
特長としては、1日のうちに数回の取引を行い短期的に利益を確定させるため、ポジションを翌日に持ち越さないことです。
デイトレードの利点
デイトレードを主な取引として稼いでいる人のことを、「デイトレーダー」と言います。
デイトレードはFXのトレードスタイルの中でも一般的な方法です。
長期トレードと比べれば、1回に得られる利益は少ないほうですが、少ない利幅をコツコツと積み重ねていくことができます。
そのため、日々チャートで値動きをこまめにチェックして、コツコツと取引を重ねることができる人には向いている方法です。
デイトレードは勝てる?
ぶっちゃけた話、デイトレードは勝てるのでしょうか?
イエスでもあり、ノーでもあります。
勝敗を分けるその理由は、「感情をコントロールする」という点にあります。
デイトレードはいわゆるパターンを解析し、「これがこうなったら決済する」という決まりがあります。
それに従えば大きな損益は出にくいのですが、感情的になってしまうと損をしてしまいます。
簡単にデイトレードのメリットとデメリットをご紹介します。
デイトレードのメリット
メンタルに優しい
デイトレードの一番のメリットは、精神的な負担が少ないことです。どういうことでしょうか。
例えば中長期投資の場合、ポジションを保有している間に、「ファンダメンタルズ的に悪いことが起きないか」と、闇雲に不安な気持ちになることがあります。
大きな金額を投資している場合は、なおさらその不安が大きくなることでしょう。
しかし、デイトレードは、事前に相場を分析し狙ったエントリーポイントや売買サインが出るまでひたすら待つ、いわば受け身の方法です。
そのため、ポジションを保有している間は常にチャートをチェックする必要もありません。
1日で決済してしまうため、翌日への持ち越しがなく、何日も不安を抱えることもありません。
決済が終われば何も気にしなくてもよいというのは良い点ですよね。
テクニック不要
そのほかのメリットもあります。
デイトレードは他のトレードほど難しいテクニックを必要としません。
パターンに対してアプローチするため、初心者でもやりやすい取引方法です。
もう何も気にしなくていいよ
その日でポジションを整理するため、長期的な運用では必須のファンダメンタルズもほとんど関係ありません。
デイトレードのデメリット
メリットだらけのデイトレード…始めてみよう、と考えた方は多いかもしれませんが、何事も物事には表裏が存在するもの。
デイトレードのデメリットをご紹介します。公平に判断して、自分にあった手法を試してくださいね。
時間的な制約がネックに
時間的制約があるがゆえにメンタル的によいデイトレードですが、それが裏目に出てしまう場合もあります。
どういうことか。例えば自分が狙っていた以上に大きな利益を出せるポジションを持てたときでも、時間的な制約で決済となってしまうことがあります。
「まだ売買したくない…」と思っていても、制限時間があります。
せっかく大きな利益を狙えたのに時間的な理由で損をする、これは相当悔しいですね。
取引も早い、損失も早い
1日で完結するデイトレード、しかしそのスピードゆえに、損益を出してしまうと、積み重なって大きな負債になってしまう危険があります。
例えば売買を判断する際に、もし相場分析を見誤っていた場合、それだけ資金を失うスピードも早くなります。
根拠のない、いい加減なトレードを繰り返していると、あっという間に資金はなくなってしまいます。
当たり前ですよね、熟練のトレーダーでないかぎり、初心者は勘ではうまくいきません。
例えば20pipsで損切り金額を設定していた場合、1日に5回取引を行ったとすると、全て負ければ100pipsの損失となります。
もし1万通貨取引していたら、これだけで1万円を失ってしまうということです。
負けると感情的になりやすい
残念ながらまだデメリットがあります。
「投資の敵は感情」と、ここで筆者がいつしか読んだ、どこかのマネープラン本から引用します。
先に書いた、感情をコントロールするという点です。デイトレードは1日複数の取引のため、1日のうちに何回もチャンスを狙うことができます。
そのため「早くエントリーしたい」という気持ちを起こしやすい人も多くいます。
勝てる根拠があってエントリーするには良いのですが、ただ「勝ちたい」「負けを取り戻したい」と、感情的にポジションを立てるだけのいわゆる「ポジポジ病」になってしまう危険性があります。
特に前の取引で負けている人はなおさらです。こうなってしまうとギャンブルと同じですね。引き際、見極めが肝心です。
デイトレードでおすすめの通貨
デイトレードでおすすめの通貨の種類は何でしょうか。
結論から言うと、メジャーな通貨であり、適度なボラティリティ(ボラティリティとは、価格変動率の多寡)がある通貨です。
具体的には、ドル円、ユーロドル、ポンドドル等です。
デイトレードにおすすめの時間帯
デイトレードする場合は、16時から翌日2時くらいまでの時間帯を狙うのが基本です。
なぜなら、以下3点のことが考慮されるからです。
・欧州時間が16時から始まり、18時ぐらいまでの約2時間はトレンドが発生しやすい
・ニューヨーク市場が21時に始まり、約3時間はトレンドが発生しやすい。
・経済指標発表がある場合は翌日2時くらいまでは相場が動きやすくなる。
これらの理由から、6時から翌日2時くらいまでの時間帯に取引すべきだといえるでしょう。
チェックすべき足
デイトレードでは、5分足などの短い足をチェックして取引します。
基本的には日足、1時間足、5分足といったように、長い足から見ていきます。
なぜ長い足からチェックするのかは、短い足は長い足の影響を受けるという法則によるものです。
デイトレで利益をあげたいなら
今回の記事でご紹介したデイトレードは、あくまでもFXの一手法であるため、デイトレードだけで取引サイクルするのはリスクが大きいといえます。初心者の方が継続して利益をあげることができるようになるには、デイトレード以外の手法を学習するなど、経験値を積む必要があります。
FXを新たに始めた方の99%が、「お金を稼ぎたいから」という理由によるものがほとんどでしょう。
もちろん中には、価格の変動をゲーム的にとらえて楽しんでいる方もいらっしゃいます。
しかし、やはり自分で勉強して取引し、利益を得たいですよね。
何事も新しいことを始めるには勉強が必要です。そして、受験勉強で塾に通われた方はご存じの通り、勉強するなら先生がいれば圧倒的に学習効率が良くなります。
今回ご紹介した以外にも、デイトレード取引の分析は一筋縄ではいかず、かなり奥が深い内容です。
FXの膨大な手法や多くの情報の中から必要なものを見分け、大きな利益を得るには、その道のプロから学ぶのが近道と言えるでしょう。