FXの取引の際によく語られるテーマである「順張り」と、「逆張り」。
FX初心者の方だと手法などをまだなにも決めていない場合や、利益を得られない、勝てないということがあるでしょう。
それは「順張り」と、「逆張り」を意識し、取り入れられていないことが原因かもしれません。
というのも自分のトレードの順張り逆張りを比較すると、2倍から3倍も勝率に差がでているからです。では、順張りと逆張りではどちらが良いのでしょうか。
この記事では、「順張り、逆張りとはなにか」や、メリットとデメリットについて紹介します。
FXの順張りとは
順張りとは、トレンドの流れに乗って買ったり、売ったりして利益を得る方法のことをいい、トレンドを読むのが苦手であっても、大きな流れに乗ることが出来れば安定して勝つことができます。
基本的には、相場が上昇している場合に、「相場はもっと上昇するだろう」と予想し、トレンドの流れに任せて買います。
つまり順張りとは、相場が上昇を続けることによって利益を得る方法です。
順張りの手法
順張りで取引を行う場面、トレンドに沿って上昇している場合なら買い、下降では売りでエントリーします。
その際には明確なトレンドが出ている必要があり、天井や底のタイミングにならないよう、支持線や抵抗線に気を付けます。
FXの順張りにおいてのエントリーポイントは、「買い(押し目)と、売り(戻り)」、「レンジ相場からのブレイクアウト」、「トレンドの転換」、「長期レンジ」です。
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
買い(押し目)と売り(戻り)
上昇トレンドを押し目として買い、下降トレンドからの戻りを狙って売ります。
ただし、トレンドの転換に繋がった場合には、すぐに損切りしましょう。
レンジ相場からのブレイクアウト
ブレイクアウトの直後には、損切りや新しいトレンドへの追従になりやすいため、強いトレンドが発生する可能性が高まります。
そのため、ブレイクアウトの直後は順張りにおける基本的なエントリーポイントとなります。
トレンドの転換
新しいトレンドが発生した時、そのトレンドは大きく伸びる可能性が高いため、トレンド転換の直後は、順張りのエントリーポイントです。
上昇トレンドの場合には支持線を割ったポイント、下降トレンドの場合には、抵抗線を抜けたポイントを狙います。
長期レンジ
レンジ相場は上下のラインを往復しているので、長期レンジの端で跳ねた直後は逆側の端を目途とした順張りのエントリーポイントです。
上下のラインを抜けてレンジ相場が破れた場合には、鉄則として損切り注文を出しておきましょう。
順張りのメリットとデメリット
順張りのメリットは、上昇トレンドや下落トレンドに合わせて上昇している時にエントリーするので、利益を狙いやすくなっています。
また、トレンドが長く続くほど大きな利益が期待できるため、初心者でもトレードがしやすいといえます。
上昇トレンドに乗って相場が上がっていることを確認してから買い、その後もトレンドが上昇し続ければ、長くトレンドが続いた分だけの利益が得られるということです。
順張りのデメリットは、上昇トレンドであるかの判断が遅れてしまうと、エントリーしたタイミングが天井であった時には、損失を抱えて負けてしまうことがあります。
順張りは長期的なトレンドに沿うことになるため、一旦相場が降下したとしても「上昇する」と待つ信念と精神力が必要です。
また、トレンドがいつまで続くのかは分からないため、天井に近い高値で買ってしまったり、安価で売ってしまったりする可能性があります。
FXの逆張りとは
逆張りとは、相場のトレンドの流れには乗らず逆らって買ったり、売ったりして利益を得る方法のことをいい、レンジ相場やトレンドが一段落しても利益を確定できるのが特徴ですが、順張りに比べると難易度が高くなっています。
基本的には、相場が下降している場合に、「そろそろ上昇に転じるだろう」と予想して買い、売る際には「そろそろ天井だろう」と予想して売ります。
しかし、根拠がなく感覚に頼った逆張りでは、大きな損失に繋がる場合があります。
逆張りの手法
逆張りのエントリー手法は、為替レートが進んでいる方向とは逆のポジションであるためにリスクが高いですが、基本をしっかりと理解しておくことで効果を発揮します。
逆張りにオススメのエントリーポイントは、「レンジ相場の上下ライン」、「短期的な値動き」、「買われ(売られ)過ぎ」です。
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
レンジ相場の上(レジスタンス)下(サポート)ライン
固定した値幅で動くレンジ相場の上下ラインを目安にした逆張りは、チャートから天井と底を容易に判断できるため、覚えておきたい王道のエントリーポイントです。
下のラインで買い、上のラインで売り、そのレンジ相場が終了するまでエントリーすることが可能です。
短期的な値動き
短期的に急激な上昇や下降して大きな変化をした相場は、元の値に戻る動きが働く逆張りのエントリーポイントとなります。
急激な値動きが発生した場合には、値動きを読み間違えて失敗しないように原因の見極めてからエントリーするようにしましょう。
買われ(売られ)過ぎ
買われすぎ、売られすぎの相場も、元の相場に戻る傾向にあり動きを狙やすいため、逆張りのエントリーポイントです。
短期的な値動きの場合と似ていますが、買われ(売られ)過ぎの相場で取引する場合は、長期間のトレードになります。
逆張りのメリットとデメリット
逆張りのメリットは、トレンドが上手く反転した時に順張りよりもより大きな利幅を狙うことが可能であることです。
相場の反発を予想して取引するため、リターンを短期間に得られる可能性があることがあげられます。
逆張りのデメリットは、上昇トレンド、下落トレンドの転換点が、予想していたポイントで転換しなかった場合、損失額が膨らむ可能性があることです。
下降トレンドのうちに安価で買ったものの、予想外に下がり続ける可能性は十分にあり、上手く損切りが出来なければ大きな損失に繋がってしまいます。
まとめ
順張りはトレンドに乗り、一時的に相場が下がった時でも信じて持ち続ける根気が必要ですので、流れに身を委ねられる人に向いているといえます。
逆張りはトレンドに逆らい、判断力や分析力、トレンドの反転を待ち続けられる人に向いているといえるでしょう。
しかし、何事も新しいことを始めるときには、その分野の先生(メンター)がいたほうが早く知識や経験が詰めることは間違いありません。