FXで取引できる通貨は多岐にわたるので、初心者の方は「どの通貨ペアがいいのか分からない」と迷うことも多いでしょう。
「ドル円」や「ユーロドル」がおすすめですが、その理由についてこのブログ記事で詳しく解説します。
また、通貨ペアの種類やおすすめの組み合わせ、選び方などについてもご紹介します。
FXの通貨ペアの種類と特徴
FXの通貨ペアの種類はFX会社によって違いますが、日本では20通貨ペアくらいが平均的です。海外の会社の場合は、より多くの通貨ペアで取引できます。しかし、全ての通貨ペアを使う必要はないので、取引高がほとんどないものは除外しましょう。
ドル円
日本人にとって比較的馴染みがあると言えるドル円は、世界で2番目に取引されている通貨ペアです。よく知られている通貨なので取っつきやすいでしょう。
ユーロやポンドと比較すると値動きが緩やかだという特徴もあります。その代わり伸びるパワーはあまりないので、慣れてくると物足りないと感じるかもしれません。
また、東京時間と欧米時間(日本時間の15時~)の両方で売買が活発に行われるので、1日を通してトレードしやすいという特徴も持っています。日中だけでなく、深夜にもトレードを行いたい方に向いているでしょう。
ただし、アメリカの要人による発言や重要な指標によって、為替が大きく動く可能性があります。そのため、要人が発言を行う日時や指標をこまめにチェックすることが求められます。
ユーロ円
ユーロ円はドルに続いて勢いがあり、EU圏内では一般的です。ドルよりも値動きがやや激しく、FXトレーダーからの人気があります。
そんなユーロ円は、ドル円とユーロドルのレートに左右されるという特徴を持っています。そもそもユーロ円は、ドル円とユーロドルのレートを掛け算した架空のレートで、単独で存在しているわけではありません。
したがってユーロ円のトレードには、これら2つの通貨ペアの動向チェックも必要です。
ユーロドル
ドル円よりも値動きが激しいユーロドルは、世界で最も取引が行われています。アジア時間では値動きが緩やかですが、欧米時間では急に激しくなりやすいです。
トレンドが一度発生すれば続きやすいという特徴も持っています。
ただし、米国とユーロ圏の経済動向や金融政策に左右されるため、影響を受ける要素が多いといえます。
ポンド円
ドル円やユーロ円よりも値動きが激しく、「殺人通貨」と呼ばれることもあるポンド円。衝撃的な呼び方ですが、それほど動きが荒く上下が激しいということです。
過去にはトップレベルの暴落を何度か行ったことがあり、多くのトレーダーを1日で再起不能にしてきました。苦手意識を持っている方がほとんどでしょう。
しかし、ビッグウェーブが到来した時の伸び幅がとても大きいので、中には好んで選ぶトレーダーもいます。
豪ドル米ドル
取引量第4位の通貨ペアである豪ドル米ドルには、オーストラリアだけでなく原油価格や消費大国の影響を受けやすいという特徴があります。
オーストラリアは資源国なので、原油価格などが下がれば景気減速が予想されて、豪ドル安になるからです。
また、中国などの消費大国の景気が悪化した時も、その影響を受けてオーストラリアの景気悪化が懸念されます。よって、豪ドル安になる可能性があります。
豪ドル円
動きがかなりマイルドな豪ドル円には、比較的簡単に方向性を把握できるという特徴があります。伸びはあまり大きくありませんが、短期トレードに向いています。
ただし、オーストラリア固有の指標の影響を受けやすいので、指標についての知識が必要です。
ニュージーランドドル米ドル
ニュージーランドドル米ドルの取引量はそれほど多くなく、豪ドルよりも少ないです。しかし、ニュージーランドはオーストラリアと同じく資源国なので、値動きは似ています。オーストラリアの経済の影響を受けやすいでしょう。
なお、ニュージーランドの名産品は乳製品なので、世界的な乳製品の価格変動をチェックしておくべきです。
通貨ペアの難易度
特に高難易度なのは、値動きが激しいポンド円です。初めて扱う時には、独特の値動きに困惑する可能性があります。
よって、FX初心者には向いていません。
さらに、流通量の少ない新興国通貨も難易度が高いといえます。社会情勢の変化で急に為替レートが動く可能性があるので、厳重なリスク管理が必要です。
慣れるまでは手を出さない方がいいでしょう。
通貨ペアの選び方
通貨ペアを選ぶ時には取引量に注目する必要があります。頻繁に取引されている通貨ペアには多くのトレーダーが注目しており、テクニカル分析の精度が高まります。
情報量が多いため、値動きの予測を立てやすいでしょう。
米ドルと他の通貨の組み合わせである、「ドルストレート」もおすすめです。米ドルは活発に取引されていて、値動きも比較的自然なので、リスクは低めだといえます。
初心者におすすめの通貨ペアとは
初心者におすすめなのは、ドル円とユーロドルです。どちらも世界的に取引量が多く、比較的安定的な取引が行えます。値動きが安定しやすいので、テクニカル分析も機能しやすいでしょう。
値動きに影響を与える情報も、ニュースや新聞などで取り入れやすいです。あまり馴染みがない国の通貨よりも、基礎知識がある方が多少は有利でしょう。
通貨ペアは多いほうがいい?少ないほうがいい?
初心者の場合は特に、無闇に通貨ペアを増やすことはおすすめできません。稼いでいるプロトレーダーでも、1~2つに絞っている人がいます。
最初からたくさんの通貨ペアに手を出すと、チェックしないといけない情報やチャートが増えます。追いつかなくなる恐れがあるので、まずは数個の通貨ペアに特化したスペシャリストを目指しましょう。
ただし、ずっと1つの通貨ペアだけを監視していると、エントリーの機会が少なくなる可能性があります。よって、慣れてきたら徐々に数を増やすのもおすすめです。
まとめ
FXの通貨ペアはたくさんありますが、全てをチェックする必要はありません。値動きが比較的激しいものや安定しているものがあり、特徴が異なります。
そのため、最初は動きが比較的穏やかで安定している通貨ペアを選びましょう。初心者の方には、ドル円とユーロドルがおすすをおすすめします。
使用する通貨ペアを変更する場合は、特徴についてしっかりと勉強する必要があります。自力で知識を付けるのが難しい場合は、先生のような存在の人を見つけてはいかがでしょうか。