FXのテクニカル分析とファンダメンタルズ分析とは?初心者にもわかりやすく解説

FXの相場環境を分析する時に、主に使用されるスタイルは大きく分けて2種類あります。「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」です。
実際にはどちらか1つではなく、両方を参考にしながらトレードしているトレーダーがほとんどですが、それぞれにはメリットとデメリットがあります。そのため、両方の分析方法を参考にするとしても、事前にきちんと理解しておいたほうがいいでしょう。
そこでこのブログ記事では、2つの分析方法のやり方やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。

FXのテクニカル分析とは?

FXのテクニカル分析とファンダメンタルズ分析とは?初心者にもわかりやすく解説1

テクニカル分析というのは、為替相場をチャート化して、今後の値動きなどを予測する分析方法のことです。
チャートというのは、為替相場に必須だといえるグラフのことで、独特な形状をしています。テクニカル分析では、チャートを使用して過去から現在、未来の値動きや流れの傾向などを読み取る必要があるのです。

やり方

テクニカル分析の中でも「トレンド系」「オシレーター系」という分析方法に分かれており、それぞれの方法によってやり方は違います。
そこでここからは、例として2つの分析方法をご紹介します。

移動平行線

テクニカル分析の中でも特にポピュラーな分析方法なので、初心者の方はまず勉強するのがおすすめです。

移動平行線で利用するグラフでは、縦軸に価格、横軸に日時が書かれています。そして、「ある一定の期間終値の平均値」を座標にして線で結びます。完成したグラフを見れば、線が右肩下がりの時は下降トレンドである、右肩上がりの時は上昇トレンドであると判断できるのです。
1週間や1ヶ月、1年間の営業日を「一定の期間」とすると分かりやすいでしょう。

移動平行線は、「一定の期間」を調整することで短期間の流れにも長期間の流れにも対応できます。また、細かい値動きではなく全体の流れを判断する際に役立ちます。
ただし、細かい動きの分析には向いていないので注意しましょう。

RSI

RSIというのは、一定の期間を基準として、どの程度上昇/下降しているのかを%で表す方法です。日本語では「相対力指数」と呼ばれます。
基本的な計算方法は、「一定期間の値上がり幅の合計÷一定期間の変動幅の合計×100」です。

一般的に、20%から30%を下回ると売られすぎで、70%から80%を超えると買われすぎだという判断ができます。また、50%未満までは下落の傾向がある、51%以上は上昇の傾向があると分かります。
どこで売買するのか、タイミングをはかる時に役立つでしょう。

ただし、RSIに向いているのは値動きが緩やかな場合であり、激しく変動している時にはあまり活用できません。

メリット

では、テクニカル分析にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、主なメリットを2つご紹介します。

相場の動きが視覚的に分かる

テクニカル分析ではチャートが用いられるため、パッと見るだけで流れを判断できるでしょう。単純に視認性が高いだけでなく、「パッと見で分かる」という特徴はトレードでとても役立ちます。

実際の取引では、瞬時にトレンドを認識してエントリーする必要があります。判断が少し遅れるだけでも、エントリーできないといったミスに繋がるのです。

信頼性が高い

テクニカル分析で使用するチャートは、過去のデータです。実際に起きたことがデータになっているので、誰が見ても同じ内容であり、情報が改変されることはありません。
そのため情報の信頼性が高く、安心して分析できます。正しい分析ができることで、勝率の上昇にも繋がるでしょう。

デメリット

テクニカル分析には、情報が多くて惑わされる可能性があるというデメリットがあります。情報の信頼性は高いですが、量も多いのです。
たとえば同じチャートでも、どの時間足で見るのかによってとらえ方が変わります。そのため、本当はそれほど重要でない情報に惑わされて、トレードに影響を及ぼす可能性があります。

FXのファンダメンタルズ分析とは?

FXのテクニカル分析とファンダメンタルズ分析とは?初心者にもわかりやすく解説2

ファンダメンタルズ分析というのは、国の経済データを用いて動きや流れを予想する方法です。データだけでなく、要人の発言や世界的な出来事なども判断基準となります。
とても簡単に説明すると、良いニュースがあれば通貨価値が上昇する、悪いニュースがあれば下降するというようなイメージです。

やり方

ファンダメンタルズ分析では確認すべき情報が多くて、指標などの見方から勉強しないといけません。具体的には、経済指標や金融政策、要人の発言などの情報を集める必要があります。
集め方としては、新聞やテレビ、インターネットやSNSなどが挙げられます。経済指標がいつ発表されるかについては、証券会社のサイトやアプリなどで確認しましょう。

メリット

では、ファンダメンタルズ分析にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、主なメリットを2つご紹介します。

中長期的な分析ができる

主に経済状況を用いて分析するため、基本的には少し先の状況を予測できます。「しばらく大きな動きはなさそう」「利上げによってドル安になりそう」といったことが分かるようになるのです。

ただし、「絶対にこうなる」という予測はできないので気をつけましょう。場合によっては予測が外れることもあり得ます。

経済指標の発表に備えられる

分析する過程で経済指標の発表のスケジュールを頭に入れているので、事前に備えることができます。もしも発表の日程を知らなければ、急に値動きが起こって焦ることになるでしょう。
一方で、事前に準備していれば、発表の前に決済しておくといった対策がとれるのです。

デメリット

ファンダメンタルズ分析で用いられる情報には人間が介しているため、全てが正確とはいえません。たとえば1つのニュースにしても、報道の仕方や切り取り方などによって受け取り方が違ってきますよね。
よって、情報には主観が含まれているということを覚えておくことが大切です。

まとめ

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析では、用いる情報が全く違います。テクニカル分析ではデータを、ファンダメンタルズ分析では経済指標などを使用するため、導き出される予測も異なるでしょう。
しかし、FXにおいてはどちらも重要で、片方の方法だけでは不十分だといえます。そのため、できれば両方勉強して知識を付けましょう。
勉強方法が分からない場合は、先生のような存在の人を見つけて頼ってみてはいかがでしょうか。

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