FXに潜むリスクとは?リスクの解説と回避術

これからFXを始めようという方や、FXを始めたばかりの方は、「FXは危険なのでは?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

FXは投資の一種のため、ノーリスクということはありません。

起こ得るリスクを知って、適切に対策するためにも、FXにどのようなリスクがあるのか理解を深めておきましょう。

FXは、そのリスクを十分に理解して安全な取引を常に意識していれば、リスク回避したり、損失を最小限に抑えられます。

この記事では、FXを運用するうえで知っておきたいリスクと、その回避術について紹介します。

「FX」とはなにか

FXに潜むリスクとは?リスクの解説と回避術1

FXとは、「Foreign Exchange」の略称で、「外国為替取引」を意味します。

一般的には「外国為替証拠金取引」と呼ばれています。

外国為替証拠金取引は、外国為替取引を「証拠金」で行う取引のことです。

たとえば、日本円をドルに換えることを「円売り」と言われますが、通貨の価値は日々変化していおり、1ドルが120円だったり119円だったりします。

この価格変動を利用して利益を狙うのが、FXの仕組みです。

FXに危険性はある?起こり得るリスクとは

FXは投資のため、リスクは付きものです。

運用を誤れば、リターンを得られないどころか、投資資金がゼロになることもあります。

ここでは、安全にFXを運用していくために、実際にある失敗例をもとに起こり得るリスクをご紹介します。

「為替変動」で起こるリスク

FXは、為替変動の動きを予測して売買し、為替レートで生じる差益を狙う投資方法です。

取引で発生する損失のほとんどが、この為替変動で価格が下落した時に発生するため、FXを利用する以上避けられないリスクといえます。

このリスクを最小減に抑えるには、レバレッジをの倍率を高くしすぎないことが大切です。

レバレッジとは、少額の資金で大きな金額の投資ができる「倍率」を用いたシステムです。

FXでは、最大レバレッジとは25倍までの取引が可能ですが、失敗するとその分多額の損失を被る可能性があります。

初心者の方は、レバレッジの倍数を少なめにしておくことが安全です。

「金利変動」で起こるリスク

通貨ペアを保有し、その2か国間の金利が異なる場合、保有期間に応じて金利を受け取ることができます。

これを「スワップポイント」といいます。

日本の金利は低いため、日本円で高金利の外国通貨を買うとスワップポイントを得られるケースが多くなっています。

しかし、反対に金利が逆転した場合には、スワップポイントはマイナスになり、通貨ペアを保持している限り金利を支払い続けなければわなければなりません。

スワップポイントは為替変動による差額よりも規模は小さいですが、毎日発生するもののため、よく注意しておく必要があります。

「流動性」で起こるリスク

流動性リスクとは、希望したタイミングでの取引ができなくなることをいいます。

流動性が高ければ、取引する通貨の量が多く、多くの売り手と買い手が常にいる状態となり、希望するタイミングでの取引ができます。

しかし、流動性が低くなると売り手と買い手が少なくなるため、取引がスムーズに行えなくなります。

この流動性リスクを避ける為には、通貨ペアの組み合わせが重要です。

「スリッページ」で起こるリスク

スリッページとは、注文した価格と約定価格(注文の売買が成立した価格のこと)に差が生じるリスクのことです。

FX取引は、売買の取引仲介が注文操作を行い、FX会社のシステムがそれを認識して初めて取引が成立します。

しかし、その僅かなタイムラグによって、相場の変動が起きてしまうことがあります。これを「スリッページ」といいます。

スリッページによる損失を回避するには、処理能力の高いサーバーと、タイムラグをカバーできる金融機関とのつながりを持っているFX会社(約定力の高いFX会社)と取引をすることが重要です。

「システムトラブル」で起こるリスク

FX取引で起こり得る深刻なリスクといえるのが、システムトラブルです。

システムトラブルが起きてしまうと、希望するタイミングでの決済ができず、利益をあげるチャンスを逃してしまうばかりか、損失が発生してしまう可能性が高まります。

FX取引はシステムを介して行われていますので、システムトラブルを完全に防ぐことは不可能と言えます。

しかし、複数のFX口座を開設して資産を分散したり、口座を開設する前に過去のシステムトラブルの履歴をチェックしたりすることで、リスクを予防することはできます。

FXで実際にある失敗例

FXに潜むリスクとは?リスクの解説と回避術2

FXには為替変動による損失をはじめ、さまざまな失敗が見受けられます。

なかでも初心者の方が陥りやすい失敗例には以下が挙げられます。

為替の仕組みを理解しておらず、大損が発生する

FXの失敗でよくあるのは、やはり取引による損失です。

FXは投資のため、損失が出てしまうことはありますが、初心者の方が大きな損失を出してしまうのには、「為替変動」が主な原因となっています。

「値動きをよくチェックしていなかった」「円安・円高などを理解できていなかった」など、知識不足によって取引を誤ってしまうケースも少なくありません。

ひとつのポジションでは勝っていても、トータルで見た時に損をしているということも、よくある失敗のひとつです。

詐欺に巻き込まれる

情報商材やツールなどを通じて、詐欺の被害に遭う可能性もあります。

ネット上では、誰でも簡単にできるとうたったノウハウや、ツールを使用すれば勝率が上がるなどといった、「買うだけで稼げる」といった内容の商材やEAを売りつけてくるアカウントが存在しています。

リスクもなく「絶対に儲けられる」といった方法はありませんので、騙されないようにしましょう。

FX会社が倒産する

利用していたFX会社が倒産し、資産が消滅してしまうリスクがあります。

そのリスクを回避するためには、信託保全(資産が補償される仕組み)のある会社を利用することです。

国内のFX会社では信託保全が義務付けられていますが、海外には何の補償もされない会社もあるためよく注意しましょう。

借金をしてしまう

レバレッジとは「小さな資金で大きな投資効果を得る」という仕組みです。

FXでは、レバレッジ取引という「資産を数倍から数十倍に増やして取引できる」仕組みがありますが、大きな利益を得られる反面、大きな損害へとつながりかねないというリスクがあります。

国内のFXでは、口座残高以上の損失は全て借金となります。

初心者の方が高レバレッジ取引を行うことは資産を失う可能性が高いため、要注意です。

確定申告を忘れて「脱税」になっていた

FXで取引を行っている中、特に注意すべき事が「確定申告」です。

FX取引による年間利益が一定金額を超えなければ確定申告の必要はありませんが、超えている場合には確定申告が必要になります。

忘れていれば脱税扱いとなるため、注意しなければなりません。

利益を出せるようになれば、主婦や学生でも課税対象になることを覚えておきましょう。

日々の値動きでストレスを感じてしまう

FXでは、チャート分析や売買タイミングといったテクニックも大事ですが、忘れてはならないのが精神面の管理です。

FXでは、為替変動によって日々通貨の価値が変っていくため、「損をしないか」「いつ決済するべきか」と悩んでしまう方も少なくありません。

イライラや不安を感じると冷静な判断ができなくなるため、感情的に取引にかかわることは避けるべきといえます。

とくにレバレッジが大きくなると、冷静な取引が困難になってしまいます。

初めのうちは、少ないリターンをコツコツと積みかさねて、安定した取引を目指すようにしましょう。

FXのリスク回避は「コントロール」することが大切

「損失をできるだけ小さく」というのがFXでの大原則です。

少ない資金で大きな金額を動かせるレバレッジは非常に魅力的とはいえますが、大きなリターンを狙うということは、その分失敗したときの損失額は大きくなりことを忘れてはいけません。

損失が増えれば借金をすることになるため、できるだけ安定した利益を得られるよう、リスクを上手くコントロールし、より良い投資を心がける必要があります。

た、為替変動による失敗だけでなく、精神面へのストレスや外的要因によって損失が出るリスクもあります。

落ち着いて運用できるか、信頼性のある証券会社かなどをしっかり見極めたうえで、無理のない資金でFXを実施しましょう。

複数の通貨ペアを利用したり、複数のFX口座で分散投資するなど、相場の読みが外れた時にも最小限の損害で抑えられるようリスク対策を十分に行いましょう。

利益だけでなく「リスク」もしっかり把握しておこう

FXは、そのリスクを十分に理解して安全な取引を常に意識し、リスク管理することで損失を最小限に抑えることができます。

FXのリスクを知らず、リターンだけに捉われて運用すると、失敗に終わる可能性もあります。

安全に運用していくためにも、FXの基本知識やリスクへの理解を深めておきましょう。

本やWebサイトで情報収集したり、その分野の先生に教わるなど、自分に合った勉強法を見つけましょう。

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