初心者でも大丈夫!FXの始め方・基礎知識と注意点

FXを始めたいけれど「まず何から始めればよいか分からない…」と、具体的な手順を知らない方も多いのではないでしょうか。

“投資”と聞けばハードルが高そうに感じますが、基本的な知識を持っていれば、意外と気軽に始められるのがFXです。

いざFXをスタートしてから混乱しないためにも、「必ず必要なこと」をきちんと押さえておきましょう。

この記事では、証券会社の仕組みや基礎的なFX用語、取引開始までの手順について分かりやすく解説します。

これからFXを始めようと気になっている方は、チェックしてみましょう。

そもそもFXとは?

FXとは「Foreign Exchange」の略称で、「外国為替証拠金取引」といわれています。

外国為替取引とは、日本円と外国の通貨に換える取引のことをいいます。

FXでは、為替レートの変動を利用して利益を狙います。

たとえば、為替レートが「1米ドル=100円」の時点の場合を見てみましょう。

100円を売って1米ドルを買ったあと、為替レートが「1米ドル=110円」に上がったとします。

そうなれば、手元にある1ドルは、当初購入した100円よりも10円価値が高くなったことになります。

この時点で、先ほど買った1米ドルを売って円を買い戻せば、110円が受け取れるため、結果的に「100円→110円」へと10円の利益が生まれます。

為替レートは日々変動しているため、「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」という取引を行うことで、その差額を利益として得ることができます。

こうした利益の出し方を「為替差益」と呼びます。

取引に使われる通貨は日本円と米ドルの通貨ペアだけでなく、世界にある数多くの通貨を組み合わせることもできます。

FXの特徴 | 株式投資や投資信託と何が違う?

初心者でも大丈夫!FXの始め方・基礎知識と注意点1

FXの特徴は、少額資金でスタートできる点にあります。

投資には株式投資や投資信託などの方法がありますが、銘柄や商品数が多いことから、適切な投資先を見極めるには知識や経験が必要となります。

長期的な運用になるケースも多いため、初心者の方にはハードルが高いと感じるかもしれません。

一方のFXは、最低取引単位が1,000通貨に設定している証券会社やFX会社も多く、日本円だと4,000円程度の少額資金からスタートできます。

対象となるのは「外国通貨」のため、為替レートの値動きのみで判断できるという特徴もあります。

株式投資や投資信託よりも、投資先の選択肢や絞られるほか、短期的な売買になるため、初心者の方にも比較的始めやすい取引といえるでしょう。

とはいえ、投資にはリスクがつきものです。

FXでは、預けた資金の何倍もの通貨を買い付けられるレバレッジというシステムがあるため、倍数が大きいほど損益の幅が大きくなります。

初心者の方は、はじめから大きなリターンを狙うのではなく、取引の仕組みや流れをよく理解したうえで、少額からスタートするのがおすすめです。

知っておきたい「FX用語」

FX取引では、普段耳にしないような専門用語が用いられます。取引をスムーズに開始するためにも、必要な専門用語を覚えておきましょう。

PIPS(ピップス、ピプス)

pipsとは「Percentage_in_points」の略語で、最小通貨単位の1パーセントを意味しています。

例えば日本円であれば最小の単位は1円なので、その1/100である0.01円を1pipsと呼びます。

ロスカット

投資した通貨の損失が一定の水準に達した場合に、証券会社やFX会社がリスク管理のために、すべての保有している未決済の通貨を、強制的に決裁することをいいます。

レバレッジ

レバレッジとは「テコの原理」のことで、少額の資金で何倍もの投資をし、損益の比率が大きくなる仕組みのことです。

1万円の資金をレバレッジ10倍にすると、10万円の投資が可能になります。

チャート

チャートとは相場の値動きをグラフとして表したものです。

その書き方によっていくつか種類があります。

例えばローソク足チャート、バーチャート等です。

また時間の取り方により、月足、週足、時間足、分足、ティックチャートと分けられます。

ショート・ロング

ショートとはある通貨を売り持ちにしている状態、ロングとはある通貨を買い持ちにしている状態を指します。

例えばドル/円で「ドルショート」という場合は、ドル売り・円買いを行なっているという意味です。

ローソク足

ローソク足とはその見た目から名前がついたもので、それ1本で、設定した時間内の始値・高値・安値・終値を視覚的に表します。

視覚的に一目で値動きを把握できるのが特徴です。

ローソク足を用いたチャートをローソク足チャートと呼び、FXではもっともよく知られているチャートでしょう。

FXの始め方~口座開設から取引開始まで~

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FXを始めるにあたって、まずはFXの専用口座を開設する必要があります。

証券会社やFX取引専門の取引会社で口座を開設しましょう。

口座開設の作業自体は難しくなく、早ければ当日から取引できるものもあります。

事前に準備するもの

口座の開設方法は、証券会社やFX取引会社によって若干違いはありますが、基本的には以下のものが必要になります。

・本人確認のできる書類(免許証、マイナンバーカード)

Webから申込みして、スマートフォンや郵送などの手段で本人確認のできる書類を送付すうのが一般的です。

なお、法人や未成年の口座を開設する際は、別途書類が必要になったり、手続き方法が異なる場合があります。

事前に取引会社に確認しておきましょう。

口座開設から取引開始までの流れ

口座を開設する証券会社やFX会社が決まったら、以下の流れで手続きを進めましょう。

①証券会社や取引会社で口座開設を申し込む

②本人確認のできるものを添付する(書類返送の場合は郵送する)

③審査が承認されたら、証拠金(資金)を入金する

④取引専用マイページにログインする

⑤新規注文を行う

⑥ポジション(保有している通貨)を確認する

⑦決裁するポジションを選び、決済注文で損益を確定する

開設した口座でFXの取引を開始するには、取引口座に事前に資金を振り込んでおく必要があります。

銀行窓口やATMによる振込のほか、インターネットバンキングでの入金にも対応しています。

なお、取引の流れに違いはありませんが、取引ツールやシステム、通貨ペアの取り扱いはそれぞれの証券会社によって異なります。

口座開設の前に調べてから選びましょう。

証券会社の選び方

初心者の方が迷いがちなのが、証券会社選びです。

それぞれ手数料やシステムの使い方などが異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

証券会社を選ぶにあたって検討したいポイントは、以下があります。

・手数料
・最小取引単位
・通貨ペアの取り扱いの種類
・取引のしやすさ、ツールの使いやすさ
・信託保全の有無
・証券会社の経営力

取引手数料や維持費用などは、会社によって異なります。

また、いくらの資金から始められるか「最小取引単位」を確認しておきましょう。

多くの証券会社では、最小取引単位が1,000通貨か10,000通貨に設定されています。

1,000通貨であれば、4,000円程度の投資から始められるため、初心者の方にもおすすめです。

通貨ペアにはたくさんの種類があるため、自分の取引したい通貨ペアが選べるかどうかも重要なポイントです。

とはいえ、日本円と米ドルやユーロなどの通貨ペアは、どの会社でも選べるようになっています。

証券会社の経営力や信託保全があると、ご自身の大切なお金を任せられる安心感があります。

初心者がFXで失敗しないために

FXは簡単な手続きで、少額から投資できるという魅力がありますが、知識や取引の仕組みをよく理解せず、リスクを考えないまま運用すると、失敗につながることがあります。

取引を始めるにあたって、以下の注意点を押さえておきましょう。

最初はレバレッジをかけすぎない

初心者がFXで失敗するケースには、「レバレッジをかけすぎてしまう」ということがあります。

レバレッジが大きいほど、少額で大きなリターンを狙えますが、その分ハイリスクになることを考えなければなりません。

FX取引では、自己資金の最大25倍までレバレッジをかけることができますが、これは他の投資と比べても非常に大きな数字です。

初心者はこのレバレッジの大きさに夢を感じる方も多く、レバレッジをかけすぎて大損をしてしまうというケースがあり得ます。

最初はレバレッジをかけすぎず2倍くらいから始め、知識や経験を培ったあとに徐々に3倍、5倍と上げていきましょう。

デモトレードを実施する

デモトレードとは、FX会社が提供するFX取引の練習ツールです。

多くの証券会社で取り入れられており、無料で利用できることが一般的です。

FX取引は、ツールの扱い方や数値の見方を理解していなければ、判断を誤ったり、ミスをしてしまう可能性があります。

はじめから本番に入るのではなく、デモトレードで操作や数値の見方に慣れておくようにしましょう。

パソコンからだけでなくスマホからでも行えるため、空き時間に気軽さにチャレンジできるのも嬉しいポイントです。

初めてFXをする方は、デモトレードに対応しているかどうか確認しておきましょう。

FXの教材やセミナーで勉強する

FXを始めるにあたって、基礎知識を勉強することが重要です。

本屋さんにもFXにまつわる教材が多数販売されているため、それらを使って勉強することも効果的です。

また、証券会社やFX会社のなかには、無料のオンラインセミナーを実施しているところもあります。

FXの仕組みや取引のノウハウなどを教えてくれるため、「本だけでは不安」という方にもおすすめです。

初心者に向けたサポートが充実しているかどうかも、事前に確認しておきましょう。

基礎をしっかり勉強してからを始めることが大切

FXは、利益の出る仕組みと、基本的な取引方法を理解していれば、比較的手軽に始められる投資といえます。

知識や経験がない方にとってハードルが高いように感じますが、口座開設から取引までの流れも複雑なものはなく、事前にツールの使い方や、勝ち負けの仕組みを押さえていれば、初心者の方でもスムーズに取引が進められます。

とはいえ、少額の投資で大きなリターンを狙える分、レバレッジの掛け方や、投資金額には十分注意しなければなりません。最初は小さな利益からコツコツと、安定した利益を得られるように目指しましょう。