FXにはさまざまな通貨ペアが存在していますが、数が多くてどれを選べばいいのか分からない人もいますよね。しかし、どれを選ぶのかによって難易度が左右される可能性があるので、とても重要な要素だといえます。
初心者が難易度の高いものを選んでしまうと、失敗に繋がりやすくなるでしょう。負ける恐れもあるので、まずは理解を深めることをおすすめします。
そこでこのブログ記事では、種類や初心者におすすめの取引通貨、選び方などを解説します。
通貨ペアとは
そもそも通貨ペアとは、売買する通貨の組み合わせのことを指します。2つの国の通貨に、どのような相対的価値があるのかを示しています。
たとえば、1ドルは日本円でおよそ110円なので、1ドルにはだいたい110円の価値があるということが分かるのです。
なお、FXでは「○○/△△」と表されることが一般的で、左側には購入する通貨を、右側には売買を行う通貨を当てはめます。また、購入する通貨は「基軸通貨」、売買を行う通貨は「決済通貨」と呼びます。
FXでトレードを行って勝つためには、どの通貨ペアを選ぶのかが大切です。最適なものを選択できれば勝率の上昇が期待できるでしょう。逆に、間違った選択にすると負け続ける恐れがあるので、理解を深める必要があるのです。
主な通貨ペア一覧
次に、どのような取引通貨があるのかを知りましょう。世界中の全ての通貨を取引できるわけではなく、実際にはおよそ20～50種類の中から選択できます。ただし、20～50種類でも多すぎるため、もっと絞りこまなければいけません。
ここからは、主な通貨ペアを3つご紹介します。
①USD/JPY（米ドル円）
日本人にとって最も身近な円と、その次に身近だといえる米ドルの組み合わせです。米ドルは取引量が最大の通貨なので、とてもメジャーだといえるでしょう。
そんな米ドルには、値動きが小さいという特徴があります。取引量が非常に多いため、派手に動くことはほとんどありません。1日に1円前後が平均で、最も動いた時でも5円くらいなので、比較的安定しているといえるでしょう。
ただし、アメリカの大きな事件や経済状況、大統領の発言などは、世界中に大きな影響を与えます。そのため、何らかのニュースや動きがあった時には、その影響を受けやすいでしょう。
②EUR/JPY（ユーロ円）
ヨーロッパ各国で使用されているユーロと円の組み合わせも、米ドル円と同じくらいメジャーです。
しかし、価格変動が大きいという特徴を持っており、1.5～2円程度動くことがあります。勝つことができれば利益も大きいですが、負けた場合は大きな損失が生まれる可能性があるでしょう。
また、ヨーロッパと日本だけでなく、アメリカの経済指標の影響も受けます。ユーロ円というのは、ユーロドルと米ドル円を組み合わせた合成レートであり、単体では存在していません。そのため、アメリカの影響も受けるのです。
以上のことを理解せずに取引を行っていると、失敗に繋がるでしょう。
③GBP/JPY（ポンド円）
多くのトレーダーからの人気を集めている通貨ペアで、米ドルの次に取引規模が大きい年もありました。ポンドは世界中で扱われているので、比較的安定しているといえます。
また、イギリスにはとても大きな金融街があることから、相場の動きに関する情報を得やすいという特徴があります。そのため、トレードを行う時には十分な情報をもとに判断できるでしょう。
ただし価格変動が大きく、失敗した時のリスクも高まります。慎重に取引するスキルが求められるでしょう。
通貨ペアの選び方
通貨ペアを選ぶ時には、主に3つのポイントを重視するのがおすすめです。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
値動きの幅
FXは、基本的に値動きの差で利益を生み出しているので、値動きの幅は重要なポイントです。あまりにも変動がない通貨はリスクが低いですが、同時に大きな利益も狙えません。待つ時間が多くなりますし、分析も行いにくいでしょう。
そのため、ある程度の値動きは必要です。
安定しているかどうか
通貨が安定しているかどうかは、その国の信用で決まる側面があります。国自体が安定していれば通貨も安定する傾向にあり、安心して取引できるでしょう。
一方で、戦争やクーデターなどが発生している場合、通貨価値が保証されません。その結果、価格変動が激しくなりすぎて動きの予測が困難になります。
情報が十分かどうか
通貨の動きを分析し予測するためには、ある程度の情報が要りますよね。具体的には、政治や経済、要人の発言といった情報が必要です。
そのため、取引する通貨の国の情報を、ネットや新聞などで集めやすいものを選ぶことをおすすめします。
FX初心者におすすめの通貨ペア
初心者におすすめなのは、米ドル円です。値動きの幅が小さく安定しているので、初心者でも予測しやすいでしょう。「激しく変動する通貨で大きな利益を得たい」と思う人がいるかもしれませんが、初めは安定性を重視することが大切です。
また、アメリカの情報は収集しやすいですよね。普通に生活していればニュースなどで報道されますし、自分から調べればより多くの情報を得られます。
さらに、人気の通貨ペアなので、スプレッドが比較的低いという特徴があります。スプレッドというのは取引に必要な手数料のことで、FX会社に支払います。
手数料が低ければ低いほど自分の取り分が大きくなるので、安心してトレードできるでしょう。
慣れてきたら、同じくメジャーなユーロ円やポンド円に挑戦するのもおすすめです。
FX初心者におすすめできない通貨ペア
初心者におすすめできないのは、「トルコリラ/円」や「南アフリカランド/円」などのマイナーな通貨です。これらは比較的少ない資金でも取引できるため、選ぼうと思う人がいるかもしれません。
しかし、マイナーだからこそ値動きが大きく、初心者には向いていません。情報も少なくて予測するのが難しいので、興味本位で手を出すのはやめておくのが賢明です。
まとめ
初心者がFXで取引を行う時に、最初に決めなければいけないのが取引通貨です。勝率に大きく影響する可能性があるので、慎重に選びましょう。
取引にまだ慣れていない時期は、安定しており予測しやすい米ドル円がおすすめです。情報が少なくて不安定な通貨は避けるのが無難です。
他の通貨にも興味がある場合は、事前にしっかりと勉強する必要があります。身近に知識を持った先生のような存在がいれば、効率良く学べるのではないでしょうか。