FXのスプレッドとは?意味や具体例を初心者でもわかりやすく解説

取引手数料が無料の証券会社が多いことから、「証券会社はどうやって儲けているの?」と疑問を持ったことがある方もいるでしょう。
証券会社のサイトを訪れた時に、「ドル円のスプレッドが0.2pips」などと書かれているのを見たことがありませんか?この「スプレッド」こそが、証券会社にとっての儲けなのです。
そこでこのブログでは、スプレッドの意味や変動するかどうか、具値的な例などを解説します。

スプレッド(spread)とは

FXのスプレッドとは?意味や具体例を初心者でもわかりやすく解説1

スプレッドというのは、FXの取引で発生する買値と売値の差額のことです。通貨ペアを用いるFXには必ず買値と売値があり、レートは2つ存在しますよね。そのため、必ず差額が生まれるのです。
たとえば米ドル円で、買値1ドルが100.10円・売値1ドルが100円だったとします。この場合、100.10円-100円と計算して差額は0.1円だと分かります。

いまいち分からない場合は、海外旅行で外貨両替を行う場面を想像してみましょう。円を米ドルに両替する時に、1米ドルが110.9円だったとします。そして、米ドルを円に両替する時には1米ドルが107.9円だとすると、同じ日時でも2円の差が生まれます。
同じ通貨の両替しているはずなのに、円から両替するか米ドルから両替するかによって、2円がどこかに消えるのです。

FXの取引でも同じようなことが起こっており、この差額が証券会社の利益になります。手数料無料の会社でも、スプレッドという実質手数料のようなものは発生しているので、誤解しないように注意しましょう。

ちなみに、米ドル/円のような取引量が多くて安定している通貨ペアであるほど、スプレッドが狭い(≓手数料が安い)傾向にあります。一方で、取引量が少なくて不安定な通貨ペアのスプレッドは、広がりやすい(≓手数料が高い)です。

pipsとは

スプレッドの単位には、円のほかに「pips」が使われることがあります。pipsとは、簡単に説明するとFXにおける単位です。FXではあらゆる国の通貨が使用されるため、分かりやすいようにpipsが用いられています。
ちなみに、米ドル/円の場合1pipsは0.01円(1銭)です。

FXのスプレッドは変動する?

FXのスプレッドは固定されており、変動しないことが一般的です。しかし、場合によっては変動するものもあるので、注意しなければいけません。
では、スプレッドが変動する理由にはどのような要素が関係しているのでしょうか。

突発的な事件や出来事

予期できないとても大きな事件や出来事が発生した時には、スプレッドが変動する可能性があります。具体的には、アメリカ大統領の重要な発言や大きな国で起きたテロ、どこかの国によるミサイル発射などが挙げられます。

以上のような出来事が起きた時には、価格が激しく動くことがあり、その結果スプレッドも広がる恐れがあるのです。

取引数が減る朝・イベントの時期

NY市場やロンドン市場が開いている時間帯は取引を行うトレーダーが多く、流動性が高いといえます。日本時間では22時~26時が該当します。

しかし、NY市場やロンドン市場が閉まる時間帯には取引するトレーダーの数が減少し、流動性も低くなるでしょう。日本時間では朝の5時~8時くらいです。
そのため、日本時間の早朝にはスプレッドが広がる可能性があります。

また、クリスマスや年末年始といった大きなイベントがある時期も、世界中で取引数が減少します。流動性が低くなるため、スプレッドが広がる傾向にあるのです。

経済指標が発表される前と後

大きな経済指標は注目度が高く、想定外の発表によって価格の変動が発生する可能性があります。特に、雇用統計は注目度が高く、多くのトレーダーが発表を待ちます。みんなが様子見するため、取引数が減少するのです。

そして経済指標が発表された後には、結果によって取引が再開されて、急激に注文が増加します。その結果価格の変動も大きくなって、一時的に流動性が下がるでしょう。
そのため、スプレッドの変動に影響を与える可能性があるということです。

FXのスプレッド|証券会社ごとの例

FXのスプレッドとは?意味や具体例を初心者でもわかりやすく解説2

スプレッドは統一されているわけではなく、証券会社ごとに異なります。ここからは、会社ごとの例をご紹介します。

DMM FX

・米ドル/円:0.2銭
・ユーロ/円:0.5銭
・ポンド/円:1.0銭
・ユーロ/米ドル:0.4pips
・ポンド/米ドル:1.0pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。

GMOクリック証券

・米ドル/円:0.2銭
・ユーロ/円:0.5銭
・ポンド/円:1.0銭
・ユーロ/米ドル:0.4pips
・ポンド/米ドル:1.0pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。なお、トルコリラ/円は変動します。

みんなのFX

・米ドル/円:0.2銭
・ユーロ/円:0.4銭
・ポンド/円:0.8銭
・ユーロ/米ドル:0.3pips
・ポンド/米ドル:0.8pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。

YJFX!

・米ドル/円:0.2銭
・ユーロ/円:0.5銭
・ポンド/円:1.0銭
・ユーロ/米ドル:0.4pips
・ポンド/米ドル:1.0pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。なお、トルコリラ円は変動します。

外為どっとコム

・米ドル/円:0.1銭
・ユーロ/円:0.3銭
・ポンド/円:0.6銭
・ユーロ/米ドル:0.3pips
・ポンド/米ドル:0.6pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。なお、トルコリラ円は変動します。

外為オンライン

・米ドル/円:1.0銭
・ユーロ/円:2.0銭
・ポンド/円:4.0銭
・ユーロ/米ドル:1.0pips
・ポンド/米ドル:3.0pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。

セントラル短資FX

・米ドル/円:0.2銭
・ユーロ/円:0.5銭
・ポンド/円:1.0銭
・ユーロ/米ドル:0.4pips
・ポンド/米ドル:1.0pips
スプレッドは原則固定ですが、例外もあります。

全体的にスプレッドが狭くて初心者におすすめなのは、外為どっとコムやセントラル短資FX、みんなのFXだといえます。自分が使おうと思っている通貨のスプレッドはチェックして、少しでも損をしないように気をつけましょう。

まとめ

FXを始めようと思った時には、どの証券会社を選ぶべきかで迷いますよね。さまざまな判断基準がありますが、迷った時にはスプレッドで選ぶのがおすすめです。少しでも狭い会社を選んで、なるべく取引による損を抑えましょう。
FXに限らず、新しいことを始めようと思った時には勉強する必要があります。書籍やインターネットでも勉強できますが、スペシャリストのような人が近くにいれば安心できるでしょう。

コメントを残す

※メールアドレスは公開されません